【運動会】団体&表現のミックスプログラム10の手順(前半)

ナス田は今年初めて、運動会の「表現」を主で任せてもらうことになりました。今回の記事では、4年目教員であるナス田がどのように運動会の「表現」を準備したかをまとめていきます。同じように初めて「表現」担当になった先生方の参考になれば幸いです。

表現準備 ~全体の流れはこんな感じ~

表現運動を準備するにあたって、ナス田がやってきた準備は以下のような流れです。

  1. 担当決め【学年】
  2. コンセプトの構想【個人】
  3. コンセプトの確認【学年】
  4. アウトラインの作成【個人】
  5. アウトラインの共有&修正【学年】
  6. 選曲・振り付けの構想【個人】
  7. 編曲・振り付けの練習【個人】
  8. 曲・振り付けの確認【学年】
  9. 振り付けの撮影【学年】
  10. 練習開始【学年】

【個人】というのは、ナス田が一人で行ったものです。

【学年】というのは、ナス田だけでなくもう一人の学年先生と一緒に作業したものです。

こうしてみると、かなりの頻度で学年での作業を入れていますね。

1.担当決め【学年】

ナス田は2学級の学年を担当しています。

運動会の準備をする前に、2人の担任で分担をしました。

ここではもう一人の先生を「主任」と書きます。

主任「ナス田先生。運動会の担当を決めましょう。『100m走』と『団体』どっちやりたい?」

ナス田は思いました。

(ナス田の心の声)

「100m走」と「団体」の重みに差がありすぎる…!

今年の運動会は、団体競技と表現運動をミックスして行います。

団体運動の間に応援や踊りの意味を込めて表現運動を混ぜるイメージです。

これには、準備の大変な「表現」の重みを下げよう!という狙いがあります。

だから、「団体」というのは「団体競技+表現運動」が含まれているのです。

(ナス田の心の声)

「100m走やりたいです」って言う若手なんて存在しないだろ…!

ナス田には選択肢がありませんでした。

ナス田「団体の方をやらせてください…!」

2.コンセプトの構想【個人】

先ほども書いた通り、今年の運動会は「団体競技」と「表現運動」をミックスして、1つの演目として扱います。

…しかし…!

教員4年目であるナス田には、その具体的なイメージが全くわきません! 最初は「フラッグ運動」という案も出てきましたが、「フラッグの値段が高い」という理由で却下。主任が「フラッグを手作りする」という案も出してくれましたが、「その時間、もったいなくない?」と思いナス田が却下しました。(ナス田は、主任のアイデアに「却下」を出す4年目教員です。もちろん直接「却下!」とは言いませんよ!笑)

6年生の伝家の宝刀「組体操」も、安全面・衛生面を考慮すると難しい…。隣の先生も、特にアイデアが浮かんでいない…。ナス田は他の学校にいる体育が得意な先輩に相談しました。すると…。

「私の学校では『本気のダンスと集団体操、集団行動』をしたよ!」

こうしてナス田は、藁をもすがる気持ちで「本気のダンスと集団体操」を演目としたのでした。

次にコンセプトを考えます。

コンセプトとは、「児童の実態と教員の狙いを揃えた指導計画」的なものです。

コンセプトがないと、子どもたちを教員の指示通りに動かすだけの演技になってしまいます。

これでは子どもたちに主体性など育ちません。

練習も教師に言われたことをロボットのようにこなすだけのつまらないものになってしまいます。

主体的で実のある練習・本番にする為に、教師がコンセプトを考えておく必要があるのです。

ナス田はコンセプトを「本気でぶつかり合いながもも、戦いの後は互いの健闘を称え、学年としての結束力を高める」というものにしました。

対話的に伝えて子どもたちのやる気を引き出せればいいな、と思っています。

「2.コンセプトの構想」には、先輩に連絡する等の過程もあった為1週間ほどかかっています。

3.コンセプトの確認【学年】

コンセプトを主任に説明し、理解してもらいました。

また、内容としても「団体競技の中に表現を入れるというイメージがわかないので、団体容疑とは別に本気のリズムダンスをしようかと考えています」と伝えました。

主任は「確かにイメージわかないね」と言い、納得してくれたように見えました。

後は、具体的な曲決めや振り付けを考えるだけ!

しかし、この考えはすぐに甘いものだったと思い知らされることになるのです…。

「3.コンセプトの確認」は30分程度で終わりました。ここまでは順調と思われたが…。

4.アウトラインの作成【個人】

アウトラインとは、プログラム内の流れや指導計画など、指導の核となるものです。

コンセプトや全体の流れが決まったので、より具体的なイメージを固めていくという段階に入ります。

この時点で夏休みに入っていました。

運動会の「表現運動」を担当するのは初めてなので、気合が入ります。

(まず、曲を決めよう。流行りの曲が良いよな。)

(次に振り付けだ。1カ月でもできる見栄えのいい振り付けにしたいな。)

旅行の新幹線の中でもYou Tubeで振り付けを勉強しました。

何とか、サビの部分だけ覚え、踊れるようになりました。

「4.アウトラインの構想」には1週間ほどかかりました。実際にダンスを覚えて練習してみる、という過程に時間がかかった為です。夏休みということもあり、常にダンスのことを考えていました。

5.アウトラインの共有・確認【学年】

出来上がったコンセプトと演目内の流れを主任に確認してもらいます。

ダンスの振り付けも、ナス田が参考にしたYou Tubeを見せてチェックしてもらいました。

ところが、主任はリズムダンス反対派だったというのがこの段階で発覚したのです。

この段階では簡単な方向性のチェックをしてもらうくらいのつもりだったナス田は呆然としました。

話し合いは全く進展せず、結果的にこの話し合いは何回かに分けて行われることになりました。

それっぽい振り付けを探したり、一人で練習したりした時間を無駄にしたくないという個人的な思いがあり、ダンスを諦めたくなかったのです…。

しかし、今になって思えばこの段階で話し合っておいてよかったと思います。

夏休み中このまま準備を進めて、2学期直前で「待った」と言われるよりはマシですからね。

話し合いをくり返し、プログラムの流れは「団体競技→創作ダンス→集団体操」に決まりました。

ちなみにこの段階で、ナス田が最初に使おうとした4曲は、1曲しか残りませんでした。

若手なので仕方ないですね…! 小さな絶望が人を大人にするのです!!

「5.アウトラインの共有・確認」は1週間かかっています。その間、振り付け構想や練習は完全ストップ状態です。この期間、結構辛かった…。

6.選曲・振り付けの構想【個人】

リズムダンスを反対され、最初に練習していた振り付けも「簡単で達成感がない」と却下されたナス田は、一度完全にやる気をなくしました。そんな状態が3日程続きます。

しかし、やるしかない!と思い、少しずつ選曲と振り付けの構想を進めて聞いました。

曲を決め、何拍あるのかを数えました。

You Tubeに上がっている振り付け師さんの動画を見続けました。

子どもたちが踊っている姿を想像し、いけそうなものを絞っていきました。

程よい難易度が分からないまま、どんどん踊ってみて、振り付けを練っていきました。

正直また難色を示されるのではないかと不安の大きい期間でした。

「6.選曲・振り付けの構想」には10日程かかりました。

7.編曲・振り付けの練習【個人】

「6.選曲・振り付けの構想」と同時進行で、「7.編曲・振付の練習」を行いました。

長すぎる曲は短く編集しなければなりません。

しかし、楽曲の編集がおもったより難しい!

「0.01秒」ずれるだけで、編集した部分の繋がりに違和感を感じてしまうのです。

切っては繋げ、やり直し…という地道な作業が続きました。

また、不安な中でも少しずつ絞っていった振り付けを実際に練習していきました。

You Tubeに上がっている振り付けをそのまま使えるわけではなかったので、元は別の振り付けだったものを繋げている部分もありました。

そこの修正や練習も、ダンス初心者のナス田には簡単ではありませんでした。

「7.編曲・振付の練習」も10日程かかっています。ダンス初心者のナス田が子どもたちの前で指導するためにはもっと練習する必要があります。

一度まとめ

思ったより大変で難しい作業です!

「8.曲・振り付けの確認【学年】」以降はまだ未実施なので、後日「後半」として書きたいと思います。

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