【書籍紹介】「7つの習慣」その2《終わりを思い描くことから始める》の解説

30年以上読まれ続けている屈指のビジネス書「7つの習慣」。その第二の習慣として知られる「終わりを思い描くことから始める」について解説していきます。考え方を変え、楽に楽しく生きていきましょう!

「終わりを思い描くことから始める」とは?

「終わりを思い描くことから始める」とは、どういうことでしょうか?

それは「自分の人生の最後を思い描き、それを念頭に置いて今日一日を始めること」です。そうすることで、私たちは本当に大切なことに沿って、今日の生き方を、明日の生き方を、来週の生き方を計画することができます。

「7つの習慣」には「人生が終わるときをありありと思い描き、意識することによって、あなたにとってもっとも重要な基準に反しない行動をとり、あなたの人生のビジョンを有意義なかたちで実現できるようになる」と書かれています。

確かに、死ぬときに何を思って死んでいくのかを想像することで、「今の自分が何をすべきなのか」、「何をしたいと考えているのか」が見えてくる気がします。

「終わりを思い描くことから始める」のポイントとなる考え方は、「すべてのものは2度つくられる」というものです。

すべてのものは、①まず頭の中で想像され②次に実際に形あるものとして創造されるのです。

つまり、「第一の創造」とは「頭の中での創造」であり、それこそが「終わりを思い描くことから始めること」に他ならないのです。

これには、「自分の人生に自らがリーダーシップを発揮すること」が重要になっていきます。

ここで言う「リーダーシップ」とは「トップライン(目標)にフォーカスを当てること」です。「自分は何を達成したいのか」の考えを、きちんと持っていることです。手段に囚われていては、何も成し遂げられずに終わってしまいます。

ミッションステートメントを書く

「終わりを思い描くことから始める」習慣を身に付けるために、やっておくとよいことがあります。それが、ミッションステートメントを書くことです。

ミッションステートメントとは、心情や理念を表現したもので、その人の憲法と言うこともできます。

どのような人間になりたいのか(人格)、何をしたいのか(貢献、功績)、そして、それらの土台となる価値観と原則を書きます。

自分のいるそれぞれの環境の中で、どう振舞うのか。どんな考え方をもっていくのか。場面や役割ごとに考えていくわけです。家族の中では? 友人に対しては? 職場では?

ミッションステートメントを書く上でポイントなるのは、中心とするものを決めることです。内面にその中心は、安定、指針、知恵、力の源になります。そしてその中心には、原則を置くべきです。原則とは変わらないものです。常に変化する環境に適応するためにも、変わらない個人の原則をもっておくことは必要だと思います。

逆に、家族や仕事、お金等、すぐに変わってしまうものを中心に据えてしまうと、途中で耐えられなくなります。第一の習慣である「主体的である」ことも難しくなるでしょう。環境に適応できず、環境に流されるままになってしまいます。

ミッションステートメントを書くときには、原則を中心にするのです。そうすることで、「主体的である」自分を保つことができます。環境から一歩引いて、冷静な判断を下すことができます。自分の判断に納得して次に進むことができます。

私も自分のミッションステートメントを書こうと思っています。以下の空欄を埋める形で行うつもりです。

脳全体を使う

人は左脳と右脳を使い分けています。

現代社会は、左脳優位の時代です。

人間の創造性、直観力、完成、芸術性等の右脳領域は二の次にされがちです。

こんな時代だからこそ、脳全体、つまり左脳と右脳をバランスよく使い分けることが大切です。

しかし、右脳の能力をうまく使えば、自分が何をしたいのか、どうありたいのかという、自分が望む人生の全体像を鮮明に思い描けるようになります。

第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」との繋がりを具体的に考えていきましょう。

視野を広げる

まずは、「視野を広げる」ことが大切です。

例えば、今の仕事を引退する日を想像するのです。

すると、そのときまでに自分はどんな貢献をしたいか、何を達成したいかがぼんやりと思い浮かんできます。

さらに考えれば、引退後はどう過ごすのか?まで見えてくるかもしれません。

これらは、左脳で論理的に考えているというよりは、右脳で直感的に自分の想いを描き出していると言えます。

直感的に「終わりを思い描く」ことによって、自分の本当にしたいことが見えてくるのです。

自己宣誓書

右脳のイメージ力を使って自己宣誓書を書くことも有効です。

ポイントは、5つです。

①個人的な内容であること

②ポジティブな姿勢は表現されていること

③現在形で書かれていること

④視覚的であること

⑤感情が入っていること

著者のコヴィー先生の例を見てみましょう。

「愛情深い父親である」ことを自分の基本的な価値としてミッションステートメントに書いているコヴィー先生。

彼が書く自己宣誓書は以下のようになります。

「子どもが良くない振る舞いをしたとき、私は、知恵と愛情、毅然とした態度、そして自制心を持って対応することに、深い満足感を覚える」

自己宣誓書に書かれた内容をゴール、つまり「終わり」と見立てて思い描くのです。

そうすることによって少しずつ日々の行動が変わっていくと言います。

イメージ化

視野を広げることも、自己宣誓書を書くことも、全ては「イメージ化」に繋がります。

よく言う「イメージトレーニング」がそれにあたります。

実際にやってみる前に、それを頭の中で見て、感じて、経験しておくのです。

世界のトップアスリート、スポーツ以外のトップパフォーマーのほとんどがイメージトレーニングをしているそうです。

しかし、これはスポーツや芸術の分野に限りません。

日常生活の中で何か目標を立てて実行に移す前に、何度も繰り返し行うことができます。

良くない場面や失敗したときの想定までできるようになります。

緊張せず落ち着いていられる「安心領域」を、想像の世界で広げておくのです。

すると、実際の場面でも、違和感なく平常心でいられます。

まとめ

今回は、第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」について解釈していきました。

著書の中には、ミッションステートメントを書く、イメージ化する、等すぐにでもやろうと思える行動が示されていました。

大事な本番を控えている人、今の目標を見失いかけている人にぜひ紹介したい習慣ですね。

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