東京書籍の算数教科書には、「ノートづくりの例」のページがあります。このページを参考に、子どもたちに自分のノートを振り返らせてみました。ノート作りにもポイントがあります。今回は、それをまとめたものを記事にしています。
算数ノート
東京書籍の教科書には、「マイノートを学習に生かそう」という見開きのぺーじが単元に1回ずつ挟まれています。
応用問題や活用問題のページの次くらいです。
そのページだけで時数を割くほどではありませんが、自分のノートの質について見直すきっかけにはなると思います。
私のクラスでも、簡単にですが扱いました。
ノートの質は学びの質に直結します。
教科書を参考に、ポイントを6つ選びました。
是非参考にしてみてください。
ノート作りのポイント6選
①日付とタイトル
基本的なことですが、日付とタイトルは必須です。
いつやったことなのか、何を学んだのか。
学びを振り返る時に、日付とタイトルが書いてあればすぐに確認できます。
逆にこれがないと、単純に問題や答えが繰り返されるだけなので、見返すことができません。
振り返りに使えないのです。
ノートは見返したり、振り返ったりすることを前提に作った方がいいですよね。
②問題や課題
全ての問題文を書いている効率が悪いのでやりませんが、その日の主課題や主発問、めあて等は板書し、ノートにも写させています。
長くても50字いくかいかないかです。
これくらいの文量は、一瞬で書いてほしいと思います。
板書を写すのはただの作業ではありません。
言葉の区切りや、文の意味を考えながら写すことで、一度静かに落ち着いて問題と向き合う時間を生み出せるのです。
読解力の向上にも繋がるといいます。
特別な支援が必要でない場合は、主課題くらいは板書を写しておいた方がよいかと思っています。
(ただし、問題文はできるだけ短くシンプルにしておいた方がよいかと…!)
③自分の考え
算数では、解答と同等のレベルで、解法も重要です。
むしろ、授業では書いた答えが合っているかどうかなんて大した問題ではありません。
その答えを導き出した根拠や方法が大事なのです。
私の学校では、解法を「図」「式」「言葉」で説明する、というのが数年前の研究テーマでした。
応用問題や活用問題では特に大切です。
ノートをそのまま説明や発表にも使えるように、丁寧に素早く書かせます。
④友達の意見等
友達の説明や発表を聞きながらメモを取ります。
この記録が大切です。
私も教師として子どもたちの発表を聞きながら板書していくこともあります。
しかし、それより多いのは、子どもたち自身に板書させるパターンです。
自分の考えとして書けた子から順に持ってこさせ、黒板に書くように指示を出しておくのです。
(この指示には利点がいくつもあるので、別の機会に詳しく記事にします。)
少しレベルが高くなりますが、子どもたちが友達の意見を「聞きながらメモ」できるようになるとなお良いです。
これは他の教科でも訓練します。
「授業中に鉛筆を置かない」と言い聞かせる先生もいるそうですが、私は良いと思います。
そのくらいの勢いで授業を受けてほしいし、そうなるようなテンポ感のある授業をしたいものです。
⑤まとめ
「まとめ」は教科書にも書いてあります。
レベル1は、この「まとめ」をそのまま書き写すパターンです。
レベル2は、「まとめ」のキーワード等を穴埋めにして考えさせます。
レベル3は、全文を考えさせるパターンです。
ポイントは、少しでも子どもたち自身に言語化させること。
レベル1をやりがちですが、効果は低いと感じています。
せめてレベル2のまとめ方にしたいです。
子どもの学びは、自分自身の気付きや疑問からしか生まれないのです。
⑥学習感想
「まとめ」と「学習感想」は似て非なるものです。
「まとめ」は授業内容、めあてや課題に対して発見した新たなポイントのことです。
対して「学習感想」は自由度が高めです。
書くことも、学習の内容だけでなく、形式的なことや態度的なことまで含むことがあります。
ただ、自由度が高い分、書く内容を思いつくのにはコツがいります。
私が先輩から習ったのは、どの教科でも通用する定型文を教えておくことです。
「今日は~~を学びました。○○が分かりました。次は△△したいです。」
これを定型文として、どの教科でも使います。
子どもたちは段々慣れていき、授業中にもふと頭を過るようになります。
学びをメタ認知し出すのです。
まとめ
算数は、習熟度別クラスに分かれて授業をすることも多いです。
学校や学年でノートのルールを決めることもあるかもしれません。
その際の参考にもなると思います。
また、このページのつくりは何も難しいことはなく、かなりシンプルな構造となっています。
他の教科でも応用できるのではないでしょうか?
少なくとも私は、子どもたちには他教科にも応用して欲しいと思っています。
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