【社会】資料を使って楽しく討論!「戦国の世の統一」まとめの授業

6年生の社会では「戦国の世の統一」について学習してきました。信長、秀吉、家康が目指した天下統一についてまとめていきます。今回は、資料を使って討論をしてみました。

「御代の若餅」を使った討論の授業

「御代の若餅」という資料を使いました。

4人の武将がそれぞれ、餅をつき、こね、食べている様子が描かれています。

それぞれに当てはまる人物は誰か?という単元の導入をしました。

一通りの学習が済んだので、得た知識を使って導入での課題に再度取り組んでみました。

資料と歌の確認

資料「御代の若餅」を再度確認した後、この絵に添えられた歌も確認しました。

「君が代を つきかためたり 春のもち」

この歌を使って、一問一答形式の発問をしていきます。

T「『代』ってどういう意味?」→「『時代』の『代』だね」

T「『君』は?」→「『君』には『あなた』という意味以外に『偉い人』という意味もある。『天皇』や『将軍』にも使う」

「偉い人のためについてかためたお餅」という意味の歌であることが確認できました。

選択肢提示

次は選択肢を提示する段階です。

今回は、数名の児童に発表させました。

発表の前に、近くの人同士で相談をしておきます。

その方が、自信をもって発表できる人が増えるからです。

3人の武将+1人を、当てはめさせました。

餅を食べているのは信長なのか、それとも家康なのか、というのが意見の分かれ目になったようです。

個人作業

何人かが発表して、選択肢が黒板に出揃いました。

この後に、個人作業の時間に入ります。

黒板の選択肢も参考にしながら、自分のノートに自分の解を書いていきます。

4人目のヒントが欲しいとの声が上がったので、ヒントを出しました。

T「4人目の名前は、これまでの授業で登場しています」

ここで、教室がざわつき始めます。子どもが熱中し始めた証です。

T「4人目の名前は、ひらがな7文字です」

「先生じゃん!」というふざけた男子も含めて、ほとんどの児童に候補となる人物の名前が浮かんだようでした。

交流

ノートに自分の意見を書いた人から、黒板にネームプレートを貼ります。

自分の意見をここで表明するのです。

発言が苦手な児童にも、立場をはっきりさせた上でこの後の交流に臨ませます。

ネームプレートを貼った児童は、詳しい根拠をノートに書きながら待ちます。

全員のネームプレートが出揃ったところで、交流スタート。

まずは、近くの人同士で意見を言い合います。

1、2分したところで全体交流をスタート。

今回は、人数の多い意見の人から発表させました。

しかし、今回はそれが正解の人たちで、根拠に説得力があったので、別の意見を言う人たちがしり込みしてしまった感じがしました。

これは反省点です。

人数の少ない意見の人たちから発表させた方が討論が成立しやすいと、先輩に聞いたことがあります。

発表したい児童は、全員発表することができました。

理想は言い足りないくらいのところで終わりたいのですが、なかなか白熱する討論をしかけることは難しいです。

揺さぶり発問

児童の考えを揺さぶるために、補助発問をしました。

私は、補助発問を、揺さぶり発問と捉えています。

子どもの思考を、一歩先へ進ませるための、新たな情報を入れる発問です。

固まりだした児童の意見を、一度ここで揺さぶるのです。

T「7文字の武将でみんな『明智光秀』って言ってるけど、『石田三成』も7文字だよ?」

また、子どもたちがざわつきます。

しかし、今回はここで意見を変える人はいませんでした。

解答と解説

授業終了間際に、解答解説をしていきます。

「御代の若餅」に似た歌を紹介しました。

「○○がつき ○○がこねた 天下餅 すわりしままに 食うは○○」

T「○○には苗字が入ります。最初の2音が入るのは?」

この発問で餅をついているのが「織田信長」だと判明します。

その後、秀吉の苗字が昔「羽柴」だったこと等も教えながら当てはめていきました。

「織田がつき 羽柴がこねし 天下餅 すわりしままに 食うは徳川」

天下統一の流れに沿ってつくられた歌であることが確認できました。

ちなみに4人目は「明智光秀」です。

信長と一緒に餅をついている人物の服に「桔梗の家紋」が描かれています。

この家紋で、明智光秀だと確定するのです。

まとめ

児童が熱中するのは討論の授業です。

意見が割れるものだったり、分かりそうで分からないような適切な難易度の発問である必要がありますが、討論の授業は子どもの主体性が見られます。

しかし、討論を白熱させるためにはある程度の知識も必要なのではないかと考えています。

知識のない状態では、なかなか討論が盛り上がらない気がするのです。

体育で競技をしながら技能を高めていくのと同じように、討論しながら知識を蓄えていけるような授業が理想なのかもしれませんが…。

いずれにしても、討論の授業はこれからも増やしていきたいと思っています。

子どもたちが熱中して授業に臨めるのが一番ですからね。

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