【書籍紹介】「7つの習慣」その①《主体的である》

30年以上読まれ続けている屈指のビジネス書「7つの習慣」。その第一の習慣として知られる「主体的である」について解説していきます。考え方を変え、楽に楽しく生きていきましょう!

「主体的である」とは?

「主体的」と言えば、一般には「自分からすすんでやる」と捉えがちですよね。

ところが「7つの習慣」では、「主体的である」について「人間として自分の人生の責任を引き受けること」と説明がされていました。

「自分の人生の責任を引き受ける」とは、「状況や環境のせいにしない」ということです。

人は、刺激に対して反応を示します。

例えば、「雨が降っている」という刺激に対して「何となく気分がのらない」という反応を示すのです。

他には、「叱られる」という刺激に対して、「落ち込む。悲しい」という反応等も上げられます。

ポジティブな面では、「給料をもらった」という刺激と、「嬉しい」という反応が挙げられますね。

主体的な人は、外部からの刺激に対して、反応を選択することができます。

刺激と反応の間には、選択の自由があるのです。刺激に対してどのような反応をするかという選択の自由です。

「雨が降っている」からと言って「落ち込む」という反応を選択する必要はないのです。

「叱られた」からと言って「悲しい」という反応を選択する必要はないのです。

「主体的である」人は、「雨」の中にもポジティブな意味を見出すことができます。

同じように、叱られた現状を自分の糧にして、成果を生み出していくことができるかもしれません。

主体的な人の反対は、反応的な人なのです。

まずは、「刺激と反応の間には選択の自由がある」ことを理解しておくことが必要です。

率先力を身に付ける

「主体的である」人には率先力があります。

率先力とは、状況そのものを創造する力のことだと考えています。

ポイントは、自分から動くことです。

「7つの習慣」P.120には以下のような例が載っていました。

1.業界の現状は厳しく、景気はさらに悪化するものと予測される。

2.しかし我々がこれから取り組む対策には期待できる。経営を効率化し、コストを削減し、マーケットシェアを伸ばすからだ。

3.よって我々の業界はかつてないほど良い状況だ。

反応的な人が見たらただのポジティブシンキングに思えるかもしれませんが、そうではありません。

現実を直視し、今後の見通しの厳しさを認識したうえでの前向きな反応を選択しているのではないでしょうか。

こういった「主体的である」考え方を習慣化する為に、「言葉から変えていく」という手法があります。

いくつか例を示します。

(反応的な言葉)私にできることは何もない。

(主体的な言葉)私は別の案を考える。

(反応的な言葉)私は…しなければならない。

(主体的な言葉)私は…のほうがよい。

日々の言葉の選び方が、主体的である自分を作り上げていくのです。

関心の輪と、影響の輪

「主体的である」人は、「影響力の輪」と「関心の輪」をわきまえつつ、バランスをとることができます。

一般的に、人は個々人にとって影響力が及ぶ範囲に限界があります。例えば、他人の感情や、過去の出来事は、影響力の輪の範囲外です。気にはなるけれど、自分の力でどうにかなるものではありません。

「主体的である人」は、自分の「影響力の輪」にあることに意識を集中させ、労力をかけます。逆に、反応的な人は「影響力の輪」の外側、「関心の輪」にあることに意識を向けてしまいます。他人の感情や言動に左右されたり、過去の出来事に固執してしまったりするのです。

さらに、「主体的である人」は、「影響力の輪」を広げようとします。

先程から言っているように、他人の感情や言動は、自分の力だけではどうにもなりません。しかし、働きかけることによって影響力が及ぶ場合があります。気持ちの沈んでいるひとを励ます、愚痴をこぼす人の話を吐き出させて次に進ませる、等々…。

過去の出来事のそうです。「過去の出来事を変えることはできないけれど、過去の意味を変えることはできる」と聞いたことがあるくらいです。

このように、自分の影響力の及ぶ範囲をわきまえつつも、正面から向き合うことで、少しずつ影響力の輪の範囲を広げることができるのです。

まとめ

「7つの習慣」その一つ目である「主体的である」を解説していきました。

ポイントは3つ。

①自分の人生の責任を引き受ける。

②率先力を身に付ける。

③影響の輪に注力し、輪を広げていく。

これらはあくまでも「習慣」です。意識を変え、行動を変え、継続することで習慣となります。

習慣は運命をも変える力を持っています。是非お試しください。私も実践していきます。

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