【日記】運動会練習をしていて思うこと~子どもの想いと教師の願いにある隔たりについて~

運動会練習を進めています。本日はオリエンテーションを除いて3回目の学年練習でした。その際の児童の様子や、それを踏まえて私が思ったことを書き綴ります。運動会(団体や表現)練習を初めて主で担当する若手の先生方の参考になれば嬉しいです。

教師の願い

今年は、ほとんどコロナ規制のない運動会になりそうです。保護者の入場制限もなく、他学年の協議や演技も校庭で観ることができます。

各学年の演目として「団体競技」を行います。「表現運動」の指導負担を減らすため、「団体競技」に少しだけ「表現運動」を入れる、という形です。

しかし、「団体競技に表現運動を少しだけ入れる」というイメージがうまくわかず、夏休み前に困ってしまった私は、先輩の話を聞いたり、調べたりして情報を集めました。それでも最後まで「理想の形」が分からなかったのです。

私は割り切って「全部やる」ことにしました。6年生の演目の中に、団体競技・リズムダンス・集団体操を全てぶち込んだのです。

6年生として、組体操的な「集団体操」がやれたらかっこいい!

本気の「リズムダンス」で下級生の憧れになって欲しい!

ここ数年できていなかったことを全部やって、保護者を感動させたい!

学年の運動会担当である私にはそんな願いがあったのです。

子どもの想い

子どもたちのモチベーションを上げる為、2学期最初に学年でオリエンテーションを行いました。

6年生として何を学んできたのか、これから目指すべき目標は何なのか。

対話を交えてそれなりに楽しくやれたと思います。

初回の練習では、集団体操の一部を行いました。思ったように拍が取れなかったり、指導に丁寧さを欠いたり…。この辺りから少しずつ子どもたちの想いが離れている印象がありました。

そして今日。3回目の学年練習。初めての校庭での練習でした。私の理想は、「外で間隔を確かめながら練習できる」「通し練習で見通しがもてる」「一生懸命練習することが楽しい」と思ってもらうことでした。

しかし、子どもたちの想いは少し違ったようです。

「暑い」「辛い」「キツイ」「汚い」「よくわからない」「難しい」etc….

初の校庭練習、子どもたちのモチベーションは良好とは言えなかったようです。

事項で考えられる反省点とその改善策を記していきます。

反省、そして改善へ

①想定の甘さ

担当教員である私の想定の甘さが原因の一つです。「列に並んでみたら、長すぎて応援席にはみ出てしまう」という場面がありました。

簡単に言うと、具体的なイメージを持てていなかったのです。

【改善策】

実際に曲を聞きながら学年の先生と修正し、練習をしました。また、長すぎる列を作らなくて済むように隊形を考え直しました。さらに、残りの練習回数や、私の指導力等も考慮して、集団体操の流れを大きく修正しました。

②指導言の拙さ

実際に練習をしてみて気付いたのですが、曲を聞きながら拍を数えるのもなかなか難しいものです。さらに「指先を伸ばす!」「仰向け!」「手を下げる!」「列を詰める!」等、その都度いうべき言葉もはっきり言えず、混乱を招きました。

効率の悪い練習なのです。これでは、子どもたちも疲れてしまうし、段々とやる気も下がってしまいます。

【改善策】

どこで何を言うか、決めておいた方が良いですね。特に「拍を取っておくべきなのか」「カラダの動きにアドバイスを入れるべきなのか」「何分何秒のところで何と言うか」ある程度の台本が必要かもしれません。

また、曲を聞きながら指導言を入れられるように、子どもの前でやる前に少し練習しておいた方が良いのかもしれません。何度も曲を聞き、繰り返しぼそぼそ言って耳と口にクセを付けるのです。

あとは、「歌詞のある曲を選ぶ」のも手かもしれません。歌詞のなしの曲は、曲調の変化や拍を数えることでしか把握することができないので、レベルは高いのかも…?

③楽しさの欠如

私自身、練習が間に合うのかの焦りがあったり、うまく指導できない不安があったり、学年の先生と考え方や指導の仕方の理想に違いがあったり…とネガティブな感情を抱えながら指導してしまっています。大きな感情としては「不安」なのではないかと思っています。

私の「不安」は子どもたちにも伝わっているのかもしれません。私も子どもも「余裕」がないのです。当然、笑いも起きません。子どもたち同士の対話もありません。普段の授業と比べて、明らかに異質です。そんな雰囲気がさらに私を不安にさせるのだと思います。

【改善策】

無理にでも笑顔で。とにかく褒めるポイントを探す。

まずは私が笑顔で子どもたちの前に立つこと。焦っても変わらないし、不安なものも仕方ありません。私が笑って指導することが第一歩だと思います。

あとは子どもたちを褒めること。細かい指導や修正ばかりでは子どもたちも参ってしまいます。具体的に、誰の、何がいいのか。シンプルにたくさん褒めていきたいです。

後は、方針を変えること。見栄えや他人からの評価を気にしたり、他学年や今までの6年生と比べたりするのは絶対にNGだと思っています。ただ、経験のある先生にとっては、または保護者の立場からしたら、より質の高い演技を見せたい、見たいと思うのは当然です。

しかし、何を優先すべきか、何を大切にすべきか、きちんと見極めなけばなりません。一番は、子どもたちに演技する楽しみを味わわせること。もっとやりたいと思わせることだと思います。「なんでこんなにツライことを…」と思われるのは悔しいです。そこに学びは生まれないと思うからです。

まとめ

運動会練習はまだ残り半分残っています。高い質を目指すこと、それが楽しさに繋がることもあるかもしれません。ただ、子どもたちの想いや感情を無視してはいけないと思います。

「運動会練習が楽しみに」なるよう、明日から心機一転、逆転目指して頑張りたいと思います。

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