「やまなし」の読解を進めるために、資料として「イーハトーヴの夢」を読みました。「やまなし」の作者である宮沢賢治の人物像を探っていきます。2つのクラスで授業をした様子を記録していきます。
1組での授業
1組は、隣のクラスです。研究授業のための事前授業をさせてもらっています。前時までの音読や意味調べは、1組担任の先生がやってくれていたので、私が1組で授業をするのはこの日が初でした。
「雨にも負けず」の音読
1組の学習姿勢や学力を簡単に確かめるために、私のアイスブレイクを兼ねて、みんなで音読をしました。読んだのは宮沢賢治の「雨にも負けず」です。
私の緊張が伝わってしまったのか、全く声が出ませんでした。運動会明けの疲れが残っていたというのもあると思います。あまり、音読の練習は授業でやっていないのかもしれません。声も揃っていませんでした。これは後先が危ぶまれるぞ…と波乱の予感です。
5分程、追い読みや交互読みをしらところで終了。ひとまずは「運動会明けだけど頑張った」と褒めました。
Qの確認
続けてこの日のQ(課題)を確認しました。
この日のQは「宮沢賢治の人物像を探ろう」です。
難解な「やまなし」を読むために、作者である宮沢賢治とはどんな人なのか、何を考えていたのかを探っていこう、と趣意説明をしました。
人物像の例として、児童を3名程指名し、友達の人物像を紹介させました。
テンプレートを提示
人物像をまとめるにあたって、ノートにどのように書いたら良いのか、テンプレート(例)を提示しました。昨年度の国語で扱っているやなせたかしの伝記を3つのパターンで示しました。
パターン① 出来事と人柄を羅列して書く型
パターン② 年表型
パターン③ マインドマップ型
例示
実際に「イーハトーヴの夢」を少しだけ音読し、出来事と考え方に線を引かせました。
みんなで同じ個所に線を引きます。パターン①のやり方で、板書しました。
個人作業
残りの時間で実際にQに取り組んでもらいました。
しかし、ほとんど初めて読む文章を、自力でまとめていくことは難しいようでした。
ほとんどの人は、動きが止まっていました。
じっくり読んでいたのかもしれませんが、それでもこの時間で終わるような人はでませんでした。
個人作業が終わりきらないうちに、授業終了のチャイムが鳴りました。
2組
2組は自分のクラスです。私のやり方や指示への理解は高いです。私にとっては2回目の授業になるので、1組での反省を踏まえて効率よく進めたいところです。
漢字学習
国語の授業では毎回のルーティンとして漢字学習をしています。
みんなで声に出して漢字スキルを音読したり、指でなぞったり、宙に書いたり…。
5分程度はかかりますが、研究授業の単元だからといって省くわけにはいかないので、毎回きちんと行います。
Qを確認
1組同様、この日のQ(課題)を早速確認しました。
Qは「宮沢賢治の人物像を探ろう」
「やまなし」の作者である宮沢賢治の人物像を調べ、「やまなし」の読解や解釈にいかしていこう、と趣意説明をして進めました。
人物像の例として、児童を一人指名し、友達の人物像を紹介させました。
「先生の見本を!」という声が上がったので、同じ人の人物像を示しました。
「A君はみんなが帰った後に黒板を消してくれます。喧嘩をしているのを見たこともありません。優しい、器の大きな人だと思います」と、こんな感じで人物像をまとめました。
音読&解釈
1組では、部分的に音読し、まとめていきましたが、2組では最初から最後まで読む作戦に切り替えました。
児童に音読させたり、私が読んで線を引かせたりしました。
音読を進める中で、出来事を抽出し、そこからわかる人物像を近くの人同士で話し合わせます。
話し合った結果を何人かに挙手して発表してもらいました。
1つだけ例として板書し、子どもたちにもノートに写させました。
その後は線だけ引かせたり、時には近くの人と話し合わせたりしながら、何とか全文を読み切りました。
全くノートをまとめる時間は取れなかったので、次回最初の15分を使う予定です。
ただ、じっくり音読したり、話し合ったりしたので、内容把握は多少できているのでは…と期待しています。
宮沢賢治関連書籍を紹介
先日訪れた宮沢賢治記念館で手に入れた、宮沢賢治に関する書籍や、漫画版の童話集等を教室に持ち込んで紹介しました。
少しでも宮沢賢治に対して興味が湧くように、学級文庫に並べておきました。
何人が手に取ってくれるのだろうか…?
まとめ
指導書では1時間で「イーハトーヴの夢」を読んでまとめる活動を終えています。
2クラスやってみて思いましたが、これはかなりハードル高いです。
相当、無駄を削るか、子どもたちに相応の力が身に付いていることが必要だと思います。
少なくとも、同じクラスで再度やってみても、今の私には難しそうです。
私が作った指導計画では2時間とっています。
次回、今回の続きでまとめる時間を少しとった後、人物像を言語化しまとめていく予定です。
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