【卒業文集】6年生の一大イベント/卒業文集間瀬までの道のり

6年生の一大イベントの一つ、卒業文集の作成。私はそこまで構えていませんでしたが、やってみるとかなり大変な作業でした。どのような授業計画をたてたのか、授業時間以外での教員の動きはどのようなものだったか…。初6年生を担任した私の実践を記録していきます。

卒業文集の指導計画

⓪見通し

「卒業文集を書く」と言われても、子どもたちはイメージがわきません。

なぜなら見たことがないからです。

そこで、過去の卒業生たちが書いた文章を読んで、なんとなくのイメージをつかみました。

800時近くある文章に対し、子どもたちは不安な様子。

「こんなに長く書けない!」「こんなに上手な字で書けない!」

ちゃんとできるようになるから大丈夫だと伝えました。

①テーマ決め

次にテーマ決めです。

子どもた一人ひとりがきちんと書ききれるテーマを選ぶ必要があります。

テーマとして選ばれることが多いのが、「小学校生活で学んだこと」「小学校生活での思い出」「将来の夢」でることを言いました。

ここでの注意点は、「できるだけ焦点を絞ること」

T「せまく、深く、書きます」と指導しました。

例えば、「運動会」ではテーマが広すぎるわけです。

「運動会の何を伝えたいのか」「運動会のどの瞬間を記録しておきたいのか」を深堀りする必要があります。

これが今までの作文との違いです。行事後の作文は、この為の指導としてならいいかもしれないと感じました。(ただ、卒業文集のため、という理由は厳しいので、楽しく書かせる必要がありますが…)

「卒業文集」を中心としたマインドマップを作成して考えました。

②アウトライン

4スクエアのワークシートを使いました。

一番伝えたいことを真ん中に書き、そこから膨らませていきます。

しかし、この「一番伝えたいこと」が難しかったようで、子どもたちも苦戦していました。

4スクエアのワークシート自体も1年ぶりの登場で不慣れな感じもしたので、そこまでこだわらずに下書きに進ませてしまいました。

③下書き

コピー用紙に清書と同じ枠を作り、どんどん書かせます。

チェックしたポイントは以下の通りです。

①その人にしか書けない内容になっているか?

②伝えたいことは一つに絞れているか?

③主述の関係は合っているか?

④誤字脱字はないか?

レベルとしては①が最も難しく、②③④と簡単になっていきます。

卒業文集ではクオリティの高さを求めて見たかったので、①を優先して直させました。

平均3枚程書き直させました。(平均4枚書いたということです)

低学年から地道に作文指導を続けて来ないと難しいでしょう。

少なくとも、6年生では毎日の作文課題を宿題にしていて良かったと思っています。

①テーマ決めから③下書きはまでで2週間程かかりました。

④保護者と管理職のチェック

下書きが完成した時点で、その下書きを保護者に見てもらいます。

そこでOKが出たら次は、校長先生に見てもらいます。

今年は、誤字脱字のチェックくらいで済みました。

管理職によっては内容に口出しをしてくる人もいるかもしれませんが…

この段階で内容について言われてもどうしようもありませんね。

これは1~2週間かかりました。

⑤清書(下書き)

写真屋さんからもらっていた清書用紙に書き直します。

清書用紙に鉛筆で書いていきます。

しかし、ここで問題が起きました。

なんと、昨年度とマス目の数が違ったのです!

下書き用紙は昨年度の清書用紙をもとにつくったものをそのまま使っていたのです。

つまり、1行の文字や、総マス数が、下書き用紙と今年の清書用紙でずれているということです!

本来であれば、下書き用紙とはマス目も揃うはずなので、一行ずつ抜け等がないか確認できます。

しかし、それがずれているので、何人かかなりの量を消しゴムで消す羽目になっていました…。

下書き用紙を印刷する前に確認すれば済んだ話ですが…。

次に6年生をもつときには注意したいと思います。

⑥清書(仕上げ)

鉛筆での下書きができたところで、私がチェックします。

最初に書いた下書き用紙とマス目がずれているので、誤字脱字がある人も何人もいました。

OKが出たところで「文集用ボールペン」で清書をさせます。

しかし、鉛筆の上からボールペンでなぞるとうまく書けません。

「文集用ボールペン」も同じでした。

ペンの傾け方にもコツがいるようで、字の上手な子に限って、カスカスの清書になってしまっていました…。

かわいそうですが、「鉛筆は薄めに書くように」と指示をして、もう一度書いてもらいました。

今後は、このポイントも先に教えてあげたいです。

また、下書き用紙よりもマス目が増えていたので、ほとんどの子が最後の数行が余った状態でした。

文章としては完成してしまっているので、ほぼ全員に絵を描いてもらうことにしました。

この絵がクセ物で、相応の時間がかかっていました。

同時に、題名にも装飾を施させていたので、清書を仕上げるのにかなりの時間を要しました。

結果、清書は2週間程かかりました。

補足

コロナにかかって休む子もいたので、12月の締め切りには間に合いませんでした。

それでも、文集は1月の1週目にはほぼ全員が終わりました。

(何名か、題名がない、清書を出していない、等の子もいました…。それを含めても2週目の水曜日には全員分揃いました。)

冬休みを除いて、6週間かかったことになります。

それも、週に2時間とかではなく、週に4・5回とったり、休み時間や放課後も使ったりもしています。

下書きは作文の宿題の代わりにやらせた週もありました。

そのくらい、時間を使う一大イベントでした。

ただ、これは”卒業文集”の話。

”卒業アルバム”としてもクラスページの編集は別の問題です。

間違いなく言えるのは、おそろしく大変だったということ、しかし次やる機会があったらもっと効率的にできるはずだということです。

リベンジも兼ねて、また6年生担任をしてみたいと思うのは私だけでしょうか?

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